2022年 エントリー作品

選考委員賞

春夏秋冬、林の眺めが彩りを添える暮らし

リノベーション済み物件

耐震+断熱

1,700〜2,000万円

2022年01月

  • 断熱

    等級6

  • 耐震

    上部構造評点1.25

今回のリノベーションの最大のメリットは、既存の耐震性能値がそれほど悪くない北国の地域事情もあり、機能している既存部分をなるべく活かすことと捉えた性能向上計画を立てたこと。林の風景を室内に取り込むためにリビングの窓は大開口を耐震フレーム【フレームⅡ】で補強や部分的な柱・梁の入れ替えや構造パネルの施工で耐震性能を向上。断熱面では既存断熱に【ネオマフォーム】を付加し、【トリプルサッシ】と【高断熱ドア】により断熱性能を向上させた。このプロジェクトにより、断熱性はHEAT20基準のG2相当、耐震等級2を達成しており断熱性と耐震性の2つの効果を同時に実現しております。
築33年の札幌市内の中古戸建物件を会社で購入し、【性能向上実証プロジェクト】として寒冷地の過酷な気候でも実際のモデルハウスを公開し体感することで、中古戸建+リノベーションという選択肢を納得して頂けました。

投票数

370 371

投票受付終了

リノベーション後 After

春夏秋冬、林の眺めが彩りを添える暮らし

春の色づき、夏の緑、秋の紅葉、冬の雪景色が、リビングの林をのぞむ大きな窓に映る四季の景色が暮らしの一部となる。【大開口補強フレームⅡ】の採用で大開口を実現しました。

春夏秋冬、林の眺めが彩りを添える暮らし

お子さんの誕生を機に自然豊かな新居を求めて、当モデルハウスに来場。「土間のある玄関から奥へ進むとリビングの大きな窓から広がる風景が理想的なシチュエーションで惹き込まれました。」とご夫妻。追加工事で広めのウッドデッキを造り、入居後は、朝食やバーベキュー、時には友人とお酒を酌み交わしたり、冬は大きなテントを出す予定と、自然を満喫するアウトドアリビングとなりました。

春夏秋冬、林の眺めが彩りを添える暮らし

補強した柱や梁は、適度にレトロな雰囲気と濃いめの色合いで新しいのに味わい深いインテリアに仕上がった。キッチン横にはLDKと程良くつながるワークスペース。こもり感があり落ち着く空間でリモートワークにも最適です。入口は高さを抑え、くぐるイメージとしたのは設計者の遊び心。

春夏秋冬、林の眺めが彩りを添える暮らし

大きめのシンクをはめ込み使い勝手の良い造作洗面台。鏡の横に窓がありここからも林を眺められます。洗面の隣にファミリークローゼットがあり、さらにユーティリティ~浴室とつながった動線は、入浴時や洗濯時にも便利で、共働きご夫妻にはとても効率的な間取りとなった。

春夏秋冬、林の眺めが彩りを添える暮らし

オープンにつながる玄関とシューズクローゼットはキャンプ用品の出し入れがしやすく、隣接するユーティリティーに直行できて便利。スノーレーンの排水用ダクトスペースにはコーヒー殻を練り込んだ外壁パネルで覆って、ワイルドな空間のアクセントに。

春夏秋冬、林の眺めが彩りを添える暮らし

多雪区域でもある札幌は、外壁の劣化も激しく、メンテナンスを繰り返すことが多い。外張付加断熱を施してガルバリウム鋼板張りとし、劣化防止対策とした。チャコールグレーのモダンな外壁に個性的な木目の高断熱玄関ドアの採用で外観の印象も変わり緑も良く映える。

リノベーション前 Before

  • 春夏秋冬、林の眺めが彩りを添える暮らし

    白色の外観はシンプルだがどこか味気ない。外壁の窯業系サイディングは随所に劣化が見られた。

  • 春夏秋冬、林の眺めが彩りを添える暮らし

    部屋が広く感じられると当時流行した台形出窓ではあるが、実は外気に面する部分が多いので、夏は熱気、冬は冷気がこもり、室内と出窓との間に温度差が生じ、結露の原因となってしまうことも多い。また、せっかくの庭へのアクセスが無く残念な窓のレイアウトでした。

リノベーション施工中 Process

  • 春夏秋冬、林の眺めが彩りを添える暮らし

    リビングの構造補強の様子。比較的状態の良い建物だったため、部分的に柱を入れ替え、構造用合板の施工と金物補強を行った。既存を活かすことで廃材を減らし、地球環境保護につながり、コストダウンにもつながる。

  • 春夏秋冬、林の眺めが彩りを添える暮らし

    モデルハウスとしての公開期間は、断熱充填と開口補強【フレームⅡ】を見える化していた。この物件を購入する際には、「構造の補強や断熱がどのように施工されているのか見ることができて安心した。」と中古リノベーション住宅を購入する際の背中を押してくれたようだ。

間取り Plan

リノベーション前

  • 春夏秋冬、林の眺めが彩りを添える暮らし

    比較的大きな玄関ホールと和室と台所。部屋同志が独立型で、無駄なスペースになりがちな間取りでした。

  • 春夏秋冬、林の眺めが彩りを添える暮らし

    オーソドックスな間取りであったので、なるべく活かそうと考えた。

リノベーション後

  • 春夏秋冬、林の眺めが彩りを添える暮らし

    玄関と土間続きのシューズクローゼットには使い勝手の良いオープン棚がたっぷり備えられ、玄関~ユーティリティ~ファミリークローゼット~洗面~リビングとつながる動線は帰宅後の着替えや手洗いがスムーズに行えるように考えた。

  • 春夏秋冬、林の眺めが彩りを添える暮らし

    内装は一新したが、間取りをなるべくそのままにしてコストバランスにメリハリをつけることに。

物件概要

所在地
北海道札幌市手稲区稲穂
敷地面積
192.66㎡(58.28坪)
延床面積
110.16㎡(33.26坪)
構造
木造在来工法
既存建築年
1988年(築36年)
改修竣工年月
2022年01月
断熱性能
UA値:改修前0.78w/㎡・K ⇒ 改修後0.27w/㎡・K(改修前の2.8倍に向上)
耐震性能
上部構造評点:改修前0.78 ⇒ 改修後1.25

企業紹介

企業名
株式会社 北王
Webサイト
https://hokuo-renovation.jp/
コメント

北海道でリノベーションを手掛けて20年以上の実績から様々な施工事例のご紹介が可能です。主に札幌市と帯広市近郊で新築住宅や不動産も手がけておりますので偏りのなくご提案をいたします。戸建・マンションの物件探しから現在の住まいをリノベーションする方までライフスタイルやニーズに合った家づくりはもちろん、定額制・構造補強・断熱性能向上など、安心してご相談ください。

グレードとは

性能向上リノベでは、断熱と耐震のそれぞれの現行基準を3段階に分類し、基準を策定。性能向上リノベーションがされた証として、必要なエビデンス情報を登録し、安心・快適な家であるお墨付きの証として「性能向上登録証」を発行しています。これからの時代に選ばれる、安心・快適な家を可視化します。

断熱

ランク UA値 断熱等級
0.46 6
0.60 5
0.87 4
耐熱の説明

耐震

ランク 上部構造評点 耐震等級
1.5以上 3
1.25~1.5
未満
2
1.0~1.25
未満
1
耐震の説明
  • 建物は、自立循環型モデル住宅(在来工法)を対象に、地域区分は、6・7地域(都心部を中心)に策定しています。
  • UA値(外皮平均熱貫流率)とは住宅の内部から床、外壁、屋根(天井)や開口部などを通過して外部へ逃げる熱量を外皮全体で平均した値。値が小さいほど熱が逃げにくく、省エネルギー性能が高いことを示します。
  • 上部構造とは壁や柱など家の構造物のこと。上部構造評点とは、震度6強の地震で建物が倒壊しないために必要な力を数値で表した必要耐力(Qr)に対する現状の耐力の割合を表します。
  • 既存木造住宅の上部構造評点1.0、1.25、1.5は、品確法においての耐震等級1、2、3レベルに相当します。