【性能・施工内容】
改修前は吹付断熱が施されていたが厚み不足や隙間があったため、
壁は厚み不足箇所に吹付断熱を追加、屋根は既存断熱の上へ吹付断熱を追加し熱橋を無くした。
床も同じく、既存断熱の上から吹付断熱の追加を行ったことで、床からの冷気がなく気密性も向上した。

【施主様ご要望】
元々上下階の2世帯住宅で、玄関ドアが2ヶ所あり、室内では繋がっておらず、
1階は寒く、2階は暑いという温熱環境だった。
1世帯となった為、1階と2階を繋げてリノベーションをする形となった。
子供部屋が狭かったこともあり、余白のある家を望まれており、特にデザインを重視されていた。

【プラン決定のポイントと工夫】
改修前の現地調査時、1階和室からの竹藪の景色がとてもよく、家族だけでなく訪れた方全員に見て欲しいと思い、
玄関から竹藪が見えるように窓を配置し、抜け感を作り、外と繋がるような空間とした。
また、この窓の近くにはパブリックゾーンのトイレと洗面室を設けて、ホテルのような空間とした。
この大きな窓は日射取得型ガラスを採用しており、朝晴れた日は特に暖かく、一日の始まりを心地よくする空間として、お客様へご提案した。
比較的築の浅い建物で構造もしっかりしていた為、極力既存の窓の位置へ新しい窓を配置し、室内のゾーニングを行った。
子供が帰宅した際、顔は合わせなくていいので気配を感じたいとのことで、リビングと階段室は死角の位置とし、
玄関ドアの音と階段を登る音のみで存在を認知できるように工夫した。
改修後は1階と2階が繋がった間取りに変わる為、
1階キッチンは回遊動線、2階は洗濯室からWICの家事動線を短くし、生活動線を考慮した。

【施主様ご感想】
冬場の朝が暖かく、エアコンを付けているかと錯覚するくらい温熱環境が改善されており、とても快適とおっしゃられて大変喜ばれていた。