土壁の家

中古物件購入+リノベーション

耐震+断熱

2,000〜3,000万円

2023年12月

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リノベーション後 After

土壁の家

外壁は大壁仕上げとして防水性を高め、木部の不朽や土壁の劣化が進まないようにした。

土壁の家

眺望、採光、温熱、通風等、居住環境において一番良い場所であるため、LDK を配置した。小屋裏が活用できる状況にあったので、丸太の化粧梁を見せつつ、吹き抜
け天井とした。

土壁の家

広縁を居間とダイニングに取り込んだ。差し込む日差しは、冬は奥まで光が届き、暖かなエネルギーを住まい手にもたらしてくれる。思い入れのある欄間はいつも目に入る位置に納めた。

土壁の家

キッチンは居間に移し、北側はフロやユーティリーを配置した。北側にはあまり窓を設けず、壁を増やし、断熱材をしっかり充填した。

土壁の家

玄関を居間に取り込み、書斎コーナーとした。玄関は道路側へ寄せて、プライベートゾーンとパブリックゾーンの整理を行った。

土壁の家

お子さんの成長を楽しく快適に見守ることのできる暮らしに・・・

リノベーション前 Before

  • 土壁の家

    外部の仕上げは土台、柱、梁が化粧で、壁は土壁と板張りであった。木部は劣化部分が確認され、対策が必要と感じた。

  • 土壁の家

    古民家で良くある続き間であるが、床や壁の傾きが 6/1000 を超える部分が確認され、レベル調整が必要な状況であった。

  • 土壁の家

    広縁には心地よく、暖かな光が差し込んでおり、きっと、リフォーム後も変わらずここが心地よい場所になると感じた。

  • 土壁の家

    台所は北側の行き止まりにあった。食事を作る人だけが居る空間となっており、会話や団欒を阻害する空間であった。

  • 土壁の家

    リフォーム前の玄関は建物の中央位置にあり、道路からは少し奥まった部分で、動線的な改善が必要と感じた。

リノベーション施工中 Process

  • 土壁の家

    天井断熱  天井にはアクリアの 155mmを敷き詰めて、気密シートを設置した。廻り縁付近からの隙間風が削減できた。

  • 土壁の家

    耐震  構造用合板をバランス良く設置して、必要耐力を満たした。基礎が十分設置できていないため、耐力壁の耐力(数値)を低減させ、配置する量を増加させた。

  • 土壁の家

    小屋断熱 吹き抜け部分の断熱材はアクリア 90 mmを設置して、気密シートで隙間風を防止した。

  • 土壁の家

    床断熱  床は大引き 根太工法として、大引きに 90mmのネオマフォーム、根太部分に60mmのネオマフォームを充填した。

  • 土壁の家

    出窓廻り 出窓は造作で作成したが、側面や天井面にも断熱材を設置して、できるだけ熱の出入りが少なくなるようにした。

  • 土壁の家

    小屋裏 居間の空間を拡げ、開放性を高めるため、小屋裏を活用したが、当初計画していたとおり、丸太を現わし梁として造作をした。

技術的なポイント Point

現場監督は工程管理、工事監理者が品質管理と、業務の仕分けを明確にして、現場管理を行った。現場監督は施工者への指示、材料の手配に注力し、工事監理者は工種毎の検査と施工図面の検討・精査と現場監督への指示を行った。性能向上リノベは品質管理が重要で、耐震性や断熱性の効果も、工事監理者の力量で変わってくる。当該現場においても工事監理者は、納得するまで現場を訪問し、細部に渡り現場監督とコミュニケーションを図った。

間取り Plan

リノベーション前

  • 土壁の家

    土間のある田の字型住宅です。南向きの広縁が趣のある印象です。

リノベーション後

  • 土壁の家

    水回りと収納を直線状にまとめて効率的に移動できるように。全体を回遊でき、ストレスフリーな家事や身支度の時間に。

物件概要

所在地
広島県大竹市
敷地面積
276㎡(83坪)
延床面積
133㎡(40坪)
構造
木造在来1階造
既存建築年
1968年(築57年)
改修竣工年月
2023年12月
省エネ基準地域区分
6地域
断熱性能
UA値 改修前2.91w/㎡・K⇒改修後0.40w/㎡・K(改修前の7.2倍に向上)
耐震性能
上部構造評点 改修前0.55 ⇒ 改修後1.06
設計
柳真希
施工
山本光広

企業紹介

企業名
山根木材リモデリング株式会社
Webサイト
https://lp.remodeling-yamane.jp/
コメント

様々な物語が詰まったお住まいを活かし、新たな物語を紡ぐリフォーム・リノベーションをご提案いたします。
広島で100年以上の歴史を持つ山根木材。
戸建だけではなくマンション・古民家のリフォームにも対応しています。
木を使ったリフォームアイディアや気遣いのできる暮らしのアイディアをお届けします。

グレードとは

性能向上リノベでは、断熱と耐震のそれぞれの現行基準を3段階に分類し、基準を策定。性能向上リノベーションがされた証として、必要なエビデンス情報を登録し、安心・快適な家であるお墨付きの証として「性能向上登録証」を発行しています。これからの時代に選ばれる、安心・快適な家を可視化します。

断熱

ランク UA値 断熱等級
0.46 6
0.60 5
0.87 4
耐熱の説明

耐震

ランク 上部構造評点 耐震等級
1.5以上 3
1.25~1.5
未満
2
1.0~1.25
未満
1
耐震の説明
  • 建物は、自立循環型モデル住宅(在来工法)を対象に、地域区分は、6・7地域(都心部を中心)に策定しています。
  • UA値(外皮平均熱貫流率)とは住宅の内部から床、外壁、屋根(天井)や開口部などを通過して外部へ逃げる熱量を外皮全体で平均した値。値が小さいほど熱が逃げにくく、省エネルギー性能が高いことを示します。
  • 上部構造とは壁や柱など家の構造物のこと。上部構造評点とは、震度6強の地震で建物が倒壊しないために必要な力を数値で表した必要耐力(Qr)に対する現状の耐力の割合を表します。
  • 既存木造住宅の上部構造評点1.0、1.25、1.5は、品確法においての耐震等級1、2、3レベルに相当します。