【古民家リノべ モデルハウス】さらに100年先の未来へ

モデルハウス・体感施設

耐震+断熱

3,800万円

2023年03月

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リノベーション後 After

【古民家リノべ モデルハウス】さらに100年先の未来へ

夕方の様子。ガルバリウムと金属サイディングという新しさと古民家の架構が融合した外観。新しくもどこか安らぎを感じられる。

【古民家リノべ モデルハウス】さらに100年先の未来へ

元々の土間に増設された洋室をなくし、本来の土間空間に戻した。既存建具を利用し、古民家ならではの落ち着いた空間になっている。和室にあった荒板も再利用。冬には暖炉に薪をくべ、暖かさとともに火の音を楽しむ。

【古民家リノべ モデルハウス】さらに100年先の未来へ

和室だらけだった天井や壁を極力再利用。床を張り替えただけで現代の利用形式にあっている。構造上抜くことができない小屋丸太を受けている柱には神棚で使われていた障子を利用して、空間のパーテーションとした。

【古民家リノべ モデルハウス】さらに100年先の未来へ

北側の暗い部屋だったキッチンは天窓からの光で明るい空間に。構造上抜けない柱も土壁を再利用したカウンターや新たに作った棚とも調和している。

【古民家リノべ モデルハウス】さらに100年先の未来へ

平屋特有の暗さをトップライトで解消。100年以上光が当たっていなかった小屋丸太がシンボルとして浮き上がった。各室から見上げる小屋丸太は圧巻。

【古民家リノべ モデルハウス】さらに100年先の未来へ

西側の景観を遮っていた増築部を解体。基礎部分を有効活用して、ウッドデッキへ。夕陽を感じながらまどろむ最高の空間が完成。既存樹木の竹を残し、納屋とともにライトアップを行ってエモーショナルな空間を作り出している。

リノベーション前 Before

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    西側の2階建て増築部分によって、田園景色が遮られていた。屋根は寄棟瓦屋根で雨漏りがあり、さらに、瓦の重さで躯体にゆがみが生じていた。

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    立派な梁のある土間。左側の洋室の増設によって、窮屈な玄関になっていた。

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    和室が田の字に配置された典型的な四間取りの農家住宅のだった。

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    床や梁に腐食が見られた北側の和室。光が届きにくく平屋によくある暗い印象だった。

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    堀こたつの跡。床や根付が傷んでおり、歩いて踏み抜きそうな状態だった。

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    北側の和室の天井。いたるところが痛んでおり、補修が必要な状態だった。

リノベーション施工中 Process

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    重い瓦をすべて下した。既存のルーフィングが劣化、破れていることがわかる。

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    小屋裏妻側で換気ができるように寄棟屋根から切妻屋根へ形状を変更。シンプルでメンテナンス性の良い形状。

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    躯体の傾きを直すために床下地を剥がし、床組みも撤去した。

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    5cm以上の傾きを直すために、ジャッキアップを行い、柱を持ち上げている。

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    新たに導入した耐震壁。壁にはグラスウール10K充填。床にもポリスチレンフォームを入れて断熱。

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    古民家ならではの土壁は塗りなおし、キッチンカウンター下に再利用。廃棄物を減らし、SDGsに貢献している。

技術的なポイント Point

・傾き解消のためにジャッキアップを行い、土台の交換や補修、足固めを行った。
・雨漏りの原因となっていた屋根の葺き替えにあわせて、屋根形状を二重屋根にしている。軽い屋根になったことで耐震上有利であり、通気層・断熱層を外側に取ることができた。さらに、小屋裏空間の梁をインテリアとして取り込みダイナミックな空間とすることができた。
・外壁も二重構造とした。外からは大壁とし断熱性・気密性・メンテナンス性を向上。内からは既存土壁を活かし、ゴミを減らす工夫をしながら、風合い良く仕上げた。
・全体的に外断熱の大空間とした為、棟付近と床付近をダクトで結び、夏冬で逆転するファンを設け、空間高低の温度差を少なくする工夫とした。さらに、夏場は床下の冷気を室内へ送り込むダクトファンを設けた。

間取り Plan

リノベーション前

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    1F Before平面図

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    床レベルの調査で東側へ5㎝以上の傾きがあることがわかった。

リノベーション後

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    1F After平面図

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    ロフト

物件概要

所在地
茨城県つくば市上ノ室671
敷地面積
1279.06㎡(414.7坪)
延床面積
144.38㎡(43.66坪)
構造
伝統的構法
既存建築年
1921年(築103年)
改修竣工年月
2023年03月
省エネ基準地域区分
5地域
断熱性能
UA値 改修前1.81w/㎡・K⇒改修後0.69w/㎡・K(改修前の2.7倍に向上)
耐震性能
上部構造評点 改修前0.2 ⇒ 改修後1.01

企業紹介

企業名
株式会社リノベ
Webサイト
https://renova.style/
コメント

古いものを積極的に活かすことが私たちのコンセプトです。
壊したり隠したりして、「まるで新築のようにリフォーム」することは比較的簡単ですが、歴史やキズを許容し、古いものを積極的に活用していくためには、様々なスキルが必要です。

昔ながらの手仕事に対する知見、
再利用に対する柔軟な思考、経験というデサインストック。

家族の歴史や暮らしと共に経年美化する住まい、古き良きものに価値を見出し、暮らしを彩ること、隠し繕うことなく、キズさえ愛おしくなり、思い出が積み重なる。
そんなリノベーションをご提案しています。

私たちのコアスタッフは住宅リノベーションの世界で20年以上のキャリアを持っており、日々研鑽を重ねています。こういったスキルを還元し理念を達する為に、私たちはリノベーション専業の設計事務所として活動しています。

グレードとは

性能向上リノベでは、断熱と耐震のそれぞれの現行基準を3段階に分類し、基準を策定。性能向上リノベーションがされた証として、必要なエビデンス情報を登録し、安心・快適な家であるお墨付きの証として「性能向上登録証」を発行しています。これからの時代に選ばれる、安心・快適な家を可視化します。

断熱

ランク UA値 断熱等級
0.46 6
0.60 5
0.87 4
耐熱の説明

耐震

ランク 上部構造評点 耐震等級
1.5以上 3
1.25~1.5
未満
2
1.0~1.25
未満
1
耐震の説明
  • 建物は、自立循環型モデル住宅(在来工法)を対象に、地域区分は、6・7地域(都心部を中心)に策定しています。
  • UA値(外皮平均熱貫流率)とは住宅の内部から床、外壁、屋根(天井)や開口部などを通過して外部へ逃げる熱量を外皮全体で平均した値。値が小さいほど熱が逃げにくく、省エネルギー性能が高いことを示します。
  • 上部構造とは壁や柱など家の構造物のこと。上部構造評点とは、震度6強の地震で建物が倒壊しないために必要な力を数値で表した必要耐力(Qr)に対する現状の耐力の割合を表します。
  • 既存木造住宅の上部構造評点1.0、1.25、1.5は、品確法においての耐震等級1、2、3レベルに相当します。