特別賞

一年中ヒーターなしで熱帯魚が泳ぐ家

持ち家リノベーション・リフォーム

耐震+断熱

1,300〜1,500万円

2021年06月

外断熱と換気の専門家でもあるお施主様が暮らす家を性能向上リノベを行った。
繰り返し断熱リフォームを重ねた昭和57年旧耐震基準の住宅。
総仕上げとなる今回のリノベーション工事は気密性向上、開口部強化、そして耐震リフォームとお施主様にとっても集大成になった。

空調は1階 床下エアコンによる暖房と2階 階段上部に設置したエアコンによる各階エアコン、そして部屋間の温度差を減らすため温度センサーによる自動制御が可能なPAXノルテを使用し、冬は足元から暖かく夏は北側にあけた吹抜けから優しい冷房気流になるように設計されている。


設計通りなのか、
リノベーション前後でどう変わったのか、
年間を通して暮らしのなかで実体験をし、またその快適性を金魚や熱帯魚の動きからも読み取ろうとするその実験的な試みは専門家らしいライフワークを端的に表したつきることのない情熱のように見えます。

一般的には既存住宅では導入が難しいと言われる床下エアコンなど
断熱や気密性能の向上など高い施工技術と丁寧な施工が求められました。


工事後、水槽内の水草がはじめて花を咲かせたそう。
人だけに限らず水草にとっても快適で元気な温度設定が重要だったのではないか。
そんな仮説のもと、ライフワークの実験場を兼ねた築40年を超える住宅はこの冬も快適だそうです。

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リノベーション後 After

一年中ヒーターなしで熱帯魚が泳ぐ家

アカシアのヘリンボーンフローリングは見る方向や光の当たり方で色が変わる。
お施主様のお気に入りの床になりました。

一年中ヒーターなしで熱帯魚が泳ぐ家

室内温度のバリアフリーの設計がなされた2階階段上部に設置されたエアコンとシーリングファン
空気動きにくいエアコン奥の部屋は納戸に

一年中ヒーターなしで熱帯魚が泳ぐ家

キッチンの足元にも床下暖房用吹き出し口 を設置し、快適に料理ができるように配慮

一年中ヒーターなしで熱帯魚が泳ぐ家

樹脂トリプルガラス+床下暖房用吹き出し口で床面に流れ込むコールドドラフトの防止効果

一年中ヒーターなしで熱帯魚が泳ぐ家

押入れ奥に床下用エアコンを設置

一年中ヒーターなしで熱帯魚が泳ぐ家

手前に金魚、壁面に熱帯魚が泳ぐ水槽を設置

リノベーション前 Before

  • 一年中ヒーターなしで熱帯魚が泳ぐ家

    キッチンがリビングと切り離された空間となっている当時の間取り

  • 一年中ヒーターなしで熱帯魚が泳ぐ家

    無くした2階和室

  • 一年中ヒーターなしで熱帯魚が泳ぐ家

    リビングとつながる和室
    家族が少なくなった家ではセカンドリビングとしての役割を期待し残すことに

  • 一年中ヒーターなしで熱帯魚が泳ぐ家

    リノベーション後にも配置された水槽が画面中ほどに置かれています。

リノベーション施工中 Process

  • 一年中ヒーターなしで熱帯魚が泳ぐ家

    無くした2階和室

  • 一年中ヒーターなしで熱帯魚が泳ぐ家

    リビングから見たキッチンスペース
    床には掘りごたつ跡

  • 一年中ヒーターなしで熱帯魚が泳ぐ家

    対面キッチンとなったキッチンスペース
    土ができた右側の壁はリノベーションでなくなりました。

  • 一年中ヒーターなしで熱帯魚が泳ぐ家

    南側の窓は樹脂トリプルガラスに取り替えられました。

間取り Plan

リノベーション前

  • 一年中ヒーターなしで熱帯魚が泳ぐ家

    15年前に外断熱工事をしていたが、洗面室やお風呂などは部屋間の温度差はあった。UA値以上に気密などが足りず寒さを感じることがあった。

  • 一年中ヒーターなしで熱帯魚が泳ぐ家

    断熱が一部欠損していた。
    家族構成が変わり、和室など使用頻度が少ない部屋があった。

リノベーション後

  • 一年中ヒーターなしで熱帯魚が泳ぐ家

    南側の窓を入れ替えたことで室内が明るくなった。リビングが広く感じるようになった。キッチンからの景色が開放的になった。
    リビング北側に水槽エリアを設置・管理しやすいよう水栓・排水機能も付けた。

  • 一年中ヒーターなしで熱帯魚が泳ぐ家

    夏用冷房エアコンを吹抜けに面した2階廊下に設置し温熱バリアフリーが実現した。2階事務エリアでPP分離が叶った。

物件概要

所在地
大阪府泉佐野市
敷地面積
403.88㎡(122.17坪)
延床面積
124.62㎡(37.70坪)
構造
木造在来2階建て
既存建築年
1982年(築42年)
改修竣工年月
2021年06月
省エネ基準地域区分
6地域
断熱性能
UA値:改修前0.50w/㎡・K ⇒ 改修後0.38w/㎡・K(改修前の1.3倍に向上)
設計
T-CUBE

企業紹介

企業名
エコロジーレーベル|如月建設
Webサイト
https://kisaragi-kensetsu.jp/
コメント

私たちの建築コンセプトは『人と地球に優しいサスティナブルな家づくり』
サスティナブル住宅とは、いつまでも暮らしやすく次世代の子どもたちに受け継いでいくことを考えた、長寿命な住まいのこと。
地球温暖化の原因となる石油エネルギーを使用することなく、太陽熱や風力など自然のクリーンエネルギーを生かした住まいづくりを行います。 サスティナブル住宅では、構造や間取り・設備・使用する建材など、いたるところに人と地球に優しい家づくりが考えられています。

新築戸建て、リノベーションにおいても人と地球にやさしいすまいを提供しきます。

グレードとは

性能向上リノベでは、断熱と耐震のそれぞれの現行基準を3段階に分類し、基準を策定。性能向上リノベーションがされた証として、必要なエビデンス情報を登録し、安心・快適な家であるお墨付きの証として「性能向上登録証」を発行しています。これからの時代に選ばれる、安心・快適な家を可視化します。

断熱

ランク UA値 断熱等級
0.46 6
0.60 5
0.87 4
耐熱の説明

耐震

ランク 上部構造評点 耐震等級
1.5以上 3
1.25~1.5
未満
2
1.0~1.25
未満
1
耐震の説明
  • 建物は、自立循環型モデル住宅(在来工法)を対象に、地域区分は、6・7地域(都心部を中心)に策定しています。
  • UA値(外皮平均熱貫流率)とは住宅の内部から床、外壁、屋根(天井)や開口部などを通過して外部へ逃げる熱量を外皮全体で平均した値。値が小さいほど熱が逃げにくく、省エネルギー性能が高いことを示します。
  • 上部構造とは壁や柱など家の構造物のこと。上部構造評点とは、震度6強の地震で建物が倒壊しないために必要な力を数値で表した必要耐力(Qr)に対する現状の耐力の割合を表します。
  • 既存木造住宅の上部構造評点1.0、1.25、1.5は、品確法においての耐震等級1、2、3レベルに相当します。