2023年 エントリー作品

ハウスINハウス松本モデルハウス

持ち家リノベーション・リフォーム

ゾーン断熱

200〜2,000万円

2023年03月

投票数

11 12

投票受付終了

リノベーション後 After

ハウスINハウス松本モデルハウス

断熱エリアは最小に設計することで、工事費のイニシャルコストと冷暖房のランニングコストを下げることを意識しています。断熱エリアをなるべく小さくすると、当然リビング空間も小さくなりますが、設計の工夫で開放性を確保していきます。

ハウスINハウス松本モデルハウス

今回の設計的な工夫は「勾配天井」。古い住宅は天井高が低いことが多く、既存の天井高のままで断熱施行を計画すると断熱材の厚みでさらに天井高が下がってしまいます。新しい暮らしに開放感を作り出すために勾配天井としました。

リノベーション前 Before

  • ハウスINハウス松本モデルハウス

    【設計者の想い】
    一般的に「モデルハウス」というと綺麗な、どこか生活感を感じさせない憧れの家、というイメージをしませんか?モデルハウス案が持ち上がったときに、)綺麗に出来上がって、インテリアを設えて、素敵な完成イメージをご覧いただきたいという想いもありながら、見る方の「現実感」を大切にしたいという想いもありました。リフォーム・リノベーションは「今の家」をベースに暮らしを「良く」するための手段ですよね。新築と異なり、スタートラインが家によって様々です。お住まいの方は、「今の家」の印象が特に強いと思います。自分たちの家が、実家が、おじいちゃんの家が、リノベーションしたらどう変わるのか…!?想像するのはとても難しい。だからこそ、同じスケール感(目線)で体感できる「現実感」のあるモデルハウスにしたいと思いました。

    私たちは、住む方の暮らしに寄り添うのが「家」だと思っています。ちゃんと住む方が居るモデルハウスにしたい…リノベーションをして暮らしを快適にしたいという方を探し始め、一朝一夕には見つからない中でしたが、もともとのご縁から「考えてもいいよ」とお返事をいただいたのが、このモデルハウスのお施主様(T様)です。築60年以上の古屋には数十年誰も住んでおらず、T様は同じ敷地に別の大きな家を建ててお住まいでした。古屋の1階にはブラウン管テレビやタンスや…物がそのまま。2階の部屋を倉庫として使うために時折出入りしているという程度でしたが、良い材を使ってしっかりした造りになっているから…と、解体せずにのこしていました。

リノベーション施工中 Process

  • ハウスINハウス松本モデルハウス

    最初の調査の際にT様と一緒に拝見し、「できれば孫たちが来た時にみんなで集まれるようにしたいんだよ。“いまふう”の家は大人数で集まれないから」とのこと。また、西からの太陽光がメイン、という立地のため「明るくしたい」というご要望がありました。その後T様と間取りの話を揉み込み…「イメージがね(できない)。施工も難しそうだし、そんなことする必要ないよ」とおっしゃるT様に、どうしても…とお願いしたのが「勾配天井」でした。

    みんなで集まるところを気持ちよさ、居心地の良さを感じてほしく、もともとの構造を活かして造らせていただきました。その空間は大きすぎず「ちょうどよい」スケール感になり、残した古材が新旧の雰囲気をつないで、隣接するお座敷へと視線を拡げてくれるものとなりました。「(勾配天井にして)やってよかったよ。」のT様の一言が沁みました。

間取り Plan

リノベーション前

  • ハウスINハウス松本モデルハウス

    家のなかに家をつくる。
    ハウスINハウス
    新築並みの高気密高断熱性能をもった住空間で健康で快適な新生活を‼
    「住んだまま気軽にリフォーム」
    「現居を有効活用し生活エリアだけ高気密&高断熱化」
    「最小限の費用で新築並みの快適性」

物件概要

所在地
長野県松本市
延床面積
52.99㎡(16坪)
構造
在来木造
既存建築年
1953年(築71年)
改修竣工年月
2023年03月
断熱性能
UA値 改修後0.68w/㎡・K
設計
小池 美緒

企業紹介

企業名
SUNRISE株式会社

グレードとは

性能向上リノベでは、断熱と耐震のそれぞれの現行基準を3段階に分類し、基準を策定。性能向上リノベーションがされた証として、必要なエビデンス情報を登録し、安心・快適な家であるお墨付きの証として「性能向上登録証」を発行しています。これからの時代に選ばれる、安心・快適な家を可視化します。

断熱

ランク UA値 断熱等級
0.46 6
0.60 5
0.87 4
耐熱の説明

耐震

ランク 上部構造評点 耐震等級
1.5以上 3
1.25~1.5
未満
2
1.0~1.25
未満
1
耐震の説明
  • 建物は、自立循環型モデル住宅(在来工法)を対象に、地域区分は、6・7地域(都心部を中心)に策定しています。
  • UA値(外皮平均熱貫流率)とは住宅の内部から床、外壁、屋根(天井)や開口部などを通過して外部へ逃げる熱量を外皮全体で平均した値。値が小さいほど熱が逃げにくく、省エネルギー性能が高いことを示します。
  • 上部構造とは壁や柱など家の構造物のこと。上部構造評点とは、震度6強の地震で建物が倒壊しないために必要な力を数値で表した必要耐力(Qr)に対する現状の耐力の割合を表します。
  • 既存木造住宅の上部構造評点1.0、1.25、1.5は、品確法においての耐震等級1、2、3レベルに相当します。