セカンドライフのためのゾーン断熱リノベーション

持ち家リノベーション・リフォーム

ゾーン断熱+耐震

1,450万円

2023年11月

  • ゾーン断熱

  • 耐震

    上部構造評点1.15

〈当初の希望〉
退職後の住まい方について、住み替えなども検討される中で、
当初は「2階の寝室を、将来に備えて1階の和室を洋間変更して利用できるようにすること」
がリフォームにあたっての希望でした。

〈調査~提案〉
調査の際に、サーモカメラで撮影してみると、家全体の温度がかなり冷えており、
暖房をしていない廊下や部屋は外気と同じ氷点下前後になる近い状況でした。
水まわりの温度も2月では5℃前後となっており、冬場のヒートショックの危険性と
現在の国の基準・省エネ性能についてご説明し、断熱改修を出来る限り行うことになりました。

元々エネルギーに対する関心は高く、夏場の数か月は太陽光発電と蓄電池で
100%太陽光発電のエネルギーで生活できている状況でしたが、
冬場は断熱性能がかなり低いため、灯油の使用量は毎月70~80リットルほどある状況でした。

〈施工方法〉
北海道建築技術協会の普及している「性能向上リフォーム」の気流止めの施工を参考にし、
1階全体の外壁と間仕切り壁にグラスウールで気流止めを行い、階間にはセルロースファイバーを400㎜施工しました。
水まわりと寝室は、外壁だけでなく床の断熱もボード系断熱材(次世代省エネ建材対象製品)を使用し、
寝室は外壁部分にグラスウールの充填断熱+ネオマ断熱ボード20㎜を施工しました。

〈予算と補助金〉
元々住まい手の予算がリタイヤ後ということもあり、限られていたため、当初は減築などの提案もしましたが、
最終的には大きな間取り変更はせず、次世代省エネ建材と先進的窓リノベの補助金を活かして予算枠を延ばしながら、
1階のみ快適性を向上させる断熱改修をメインにすることとしました。

〈耐震〉
2011年の東日本大震災では、室内の石膏ボードが大きく壊れ、外壁のサイディングもひび割れてしまっていたため、
震災直後に合板での補強は行われていましたが、その際には耐震診断が行われていませんでした。
工事を計画するにあたり、耐震診断ソフトで計算したところ、新耐震基準の年代ではあるが、非常に耐震性も低いことがわかりました。

1階のみでの耐震改修になるので、2階の上部構造評点は向上することが出来ませんでしたが、
その為に、耐震補強の金物と合板で偏心率をなるべく下げ、
2階だけが壊れることは起こりにくいため、1階だけでも向上させることを目標としました。
1階のみでの上部構造評点は、1.15まで向上しました。(2階も含めた全体では上部構造評点は0.38のまま)

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リノベーション後 After

セカンドライフのためのゾーン断熱リノベーション

〈キッチン・ダイニング〉
〈出窓のハツリ施工〉
アルミ枠で出来た出窓部分から熱の損失が大きいため、ハツリ施工で出窓を解体しAPW330に交換を行った。

セカンドライフのためのゾーン断熱リノベーション

〈温度測定〉
改修後の断熱効果を図るために、スイッチボットを置いていただき、居住空間の温度変化を把握できるようにした。
温度を住まい手も意識することで、健康で快適な室湿度の把握につながり、過剰な加湿を防ぐことにもつながります。

セカンドライフのためのゾーン断熱リノベーション

〈玄関ホール+階段〉
大きなFIX窓を家事動線を考慮した、APW430のテラスドアとしました。
また、1階のみの改修なので、2階からの冷気が下りて来ないように、階段の登り口に気密性を考慮した、立川ブラインドのプレイススウィングを取り付けました。吹き抜け空間は開放感のある高さを残しつつ、天井を新たに設け、玄関ホールから2階に暖気が逃げないようにしました。

セカンドライフのためのゾーン断熱リノベーション

〈気密測定〉
改修後に気密測定を行いました。

セカンドライフのためのゾーン断熱リノベーション

〈換気システムの断熱施工〉
日本住環境のルフロ400を設置しました。
断熱施工の専門施工者に設置作業を行っていただきました。

リノベーション前 Before

  • セカンドライフのためのゾーン断熱リノベーション

    〈朝7時台のリビング〉
    サーモカメラで撮影するとはっきり筋交いが見えるほど壁が冷え切っていました。壁を解体すると、この範囲は階段下に全く床の合板・断熱材等が全てなかったため、直下の基礎の通気口からはいる外気と同じ状況でした。壁の表面温度は1.1℃(外気とほぼ同じ)
    ※撮影日 2023年2月4日

  • セカンドライフのためのゾーン断熱リノベーション

    〈トイレ〉
    冬場溶けない雪が残る北側に面するトイレ。窓のアルミ枠は-6℃まで下がっている状況でした。(ガラスは既存も複層)
    窓際からコールドドラフトが起きるので、トイレに座ると背中側に冷気が流れているように感じられます。
    ※撮影日 2023年2月4日

  • セカンドライフのためのゾーン断熱リノベーション

    〈キッチンと勝手口ドア〉
    石油ストーブと床暖房をつけて料理をしてもかなり寒く、勝手口は結露していた。コンロのすぐ横なので、料理をする際にも冷える為、寒さ対策に緩衝材を貼ってお住まいでした。
    ※撮影日 2023年2月4日

  • セカンドライフのためのゾーン断熱リノベーション

    〈和室の出窓〉
    出窓の周りから冷気が入り、非暖房室の為、夜はほぼ外気と同じ程度まで下がる。土壁は東日本大震災の際の揺れで、割れて落ちている部分もあった。
    真壁の風合いも良く残したかったのですが、寝室としての使い勝手と断熱性を優先し、ネオマ断熱ボードで大壁としました。

  • セカンドライフのためのゾーン断熱リノベーション

    〈蟻害〉
    廊下側から気密施工の際に開けたところ、トイレの手洗い付近に基礎から1mほどの蟻害。調査の際も少し床が柔らかい感じがした。(※基礎に人通口が無く、区画されているために調査に入れなかった。)
    この他、玄関ドア横の雨樋の裏側や在来浴室にも蟻害があった。

  • セカンドライフのためのゾーン断熱リノベーション

    〈既存の断熱材〉
    出窓の下に押し込まれたグラスウール。
    施工前にサーモカメラで計測すると、断熱材の隙間から入る冷気がかなり見え、体感でもわかる状況だった。
    図面では階間にも断熱材が記載してあったが施工されていなかった。

リノベーション施工中 Process

  • セカンドライフのためのゾーン断熱リノベーション

    〈リビングの窓交換〉
    アルミの複層窓から、APW330に交換。
    既存のアルミ枠は3m幅ほどあり、樹脂窓での最大寸法よりも大きいため、柱を設置して引違い窓からウィンドキャッチ連窓で室内に風を取り込みやすく設計。

  • セカンドライフのためのゾーン断熱リノベーション

    〈階間断熱施工〉
    セルロースファイバーを300㎜施工。
    外壁側だけでなく、全ての間仕切り壁もグラスウールを袋に入れて壁内で膨らませる気流止め施工をし、1階と2階の階間に吹き込みを行いました。

  • セカンドライフのためのゾーン断熱リノベーション

    〈和室の出窓交換〉
    和室を寝室にするにあたり、ヘッドボードが近く、起床時に寒さを感じないよう出窓を取り払いAPW330へ交換。風通しが良い立地で「なるべく窓を開けておきたい」という要望もあり、通気シャッターで防犯性と通風性を確保した。耐震のために、合板とネオマボードを施工し真壁から大壁仕様になった。

  • セカンドライフのためのゾーン断熱リノベーション

    〈気流止め〉
    床面と天井を300㎜開口し、全て気流止めを行いました。

  • セカンドライフのためのゾーン断熱リノベーション

    〈寝室床〉
    次世代省エネ建材(内張り断熱)の対象である、ミラフォームラムダを使用。

  • セカンドライフのためのゾーン断熱リノベーション

    〈耐震施工〉
    金物と合板で補強を行いました。

物件概要

所在地
宮城県仙台市
敷地面積
176㎡(52坪)
延床面積
85.85㎡(25.55坪)
構造
木造在来2階建て
既存建築年
1989年(築35年)
改修竣工年月
2023年11月
省エネ基準地域区分
5地域
断熱性能
UA値:改修後0.55w/㎡・K
耐震性能
上部構造評点:改修後1.15

企業紹介

企業名
株式会社 佐元工務店
Webサイト
http://www.samoto.co.jp/
コメント

当社は「地域密着」の方針の元、住まいや暮らしで何かお困りごとがあれば「まず佐元に相談してみよう!」と言ってもらえるような、土地・建物・住まいや暮らしの総合相談所を目指しております。
一度のお付き合いから一生のお付き合いをモットーに専門スタッフが対応いたします。

グレードとは

性能向上リノベでは、断熱と耐震のそれぞれの現行基準を3段階に分類し、基準を策定。性能向上リノベーションがされた証として、必要なエビデンス情報を登録し、安心・快適な家であるお墨付きの証として「性能向上登録証」を発行しています。これからの時代に選ばれる、安心・快適な家を可視化します。

断熱

ランク UA値 断熱等級
0.46 6
0.60 5
0.87 4
耐熱の説明

耐震

ランク 上部構造評点 耐震等級
1.5以上 3
1.25~1.5
未満
2
1.0~1.25
未満
1
耐震の説明
  • 建物は、自立循環型モデル住宅(在来工法)を対象に、地域区分は、6・7地域(都心部を中心)に策定しています。
  • UA値(外皮平均熱貫流率)とは住宅の内部から床、外壁、屋根(天井)や開口部などを通過して外部へ逃げる熱量を外皮全体で平均した値。値が小さいほど熱が逃げにくく、省エネルギー性能が高いことを示します。
  • 上部構造とは壁や柱など家の構造物のこと。上部構造評点とは、震度6強の地震で建物が倒壊しないために必要な力を数値で表した必要耐力(Qr)に対する現状の耐力の割合を表します。
  • 既存木造住宅の上部構造評点1.0、1.25、1.5は、品確法においての耐震等級1、2、3レベルに相当します。