特別賞

土間と暮らす家

持ち家リノベーション・リフォーム

耐震+断熱

3,000万円

2023年11月

  • 断熱

    等級5

  • 耐震

    上部構造評点1.47

【性能・施工内容】
土間を建物の中心、南側に面して配置。大開口の掃き出し窓より冬場は存分に日射を取得し、蓄熱の効果も考慮。夏は既存のバルコニーの張り出した梁を利用し、庇としての効果を狙い、日射遮蔽を考慮。断熱、気密の効果を最大限発揮するためには積極的なパッシブ設計が強力なターボ効果となり断熱の効果を増強した設計。
【施主様ご要望】
冬場のダイニングでは朝起きたらマイナスの温度計になるくらい寒い状況。夏も二階は居られないくらいの暑さで30年過ごしてきた。また、線路際にあるため、電車の音にも永年悩まされてきたので、定年後の安らかで、年中快適な環境を求めてリノベーションを依頼。
【プラン決定のポイントと工夫】
もともと、2世帯住居で新婚の時より居住していた実家。母親がお亡くなりになり、二人の子供も社会人として実家を巣立つタイミングで弊社に相談。当初は①交通至便の駅前に建築中のマンションへの住み替え、②こどもも巣立つため、夫婦二人の終の棲家として、コンパクトな平屋への建て替え、③減築して、二人用の間取りへのリノベーション、という3パターンで検討されていました。①に関しては、敷地が高低差あり、擁壁の建築確認もないため、仮に売却するにしてもかなり安い価格で取引を提案される懸念有り、検討終了。②に関しては、資材価格、人件費等建築価格が高騰している折、想定以上に高額になることを懸念し、いったん保留。ということで、リノベーションの方向でまずは進めることを決断。当初は減築プランで提案を行う予定でしたが、打合せの段階で就職で実家を出る予定だったご長男さんも打ち合わせに同席することになりました。建築家としては「もしかしたら、ご長男さんの居所や仕事場所をプランに入れ込めば....」という考えから、減築せずに、面積をそのままで、プランを提案しました。そこで、急転直下、ご長男さんも実家に暮らし続け、そのあと結婚してもこの実家に住み続けていく!とのことばも出るくらいプランに感動。そのあとの仕様打ち合わせに関しても、ほぼ、ご長男さんの意向を反映、施主ご夫婦も思いもよらない展開で、喜びながらご長男さんのイメージを尊重されて出来上がりました。
まさに、「リノベーションは魔法」という案件でした。
【施主様ご感想】
いままでの田の字型の細かく仕切られた暗い雰囲気のキッチン、使いにくい家事導線が解消されて、満足。断熱性も申し分なく、エアコン1台の稼働で1,2階暖かく過ごせて快適。定年されてこの家で過ごしていくことが楽しみでしょうがないというご様子。

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リノベーション後 After

土間と暮らす家

屋根は瓦からガルバニウム鋼板へと葺き替え、耐震性向上させました。

土間と暮らす家

細かく仕切られた部屋をワンルーム空間として開放感ある間取りとしました。

土間と暮らす家

土間を介して、1階と2階を緩やかにつなぎました。

土間と暮らす家

玄関わきには印象的な格子を設え、視線をさり気なく遮りました。

土間と暮らす家

キッチンを家の中心に設置して、ご夫婦のコミュニケーションも取りやすくなりました。既存の柱を象徴的にあえて現し、家族の歴史の承継にも貢献しています。

土間と暮らす家

以前の和室で使用していた化粧柱をアクセントとして利用し、思い出として残しています。

リノベーション前 Before

  • 土間と暮らす家

    昔はかっこよかった外観も、ご長男の趣味には合わず、とにかくシンプルな外観を要望されました。

  • 土間と暮らす家

    日が当たる、一番の良い場所に使用頻度の少ない和室が鎮座していました。

  • 土間と暮らす家

    北側の自然光は幾分ありますが、やはり冬の寒さはストレスの要因となっていました。

  • 土間と暮らす家

    西の出窓から夏は強烈な西日が差し込み、エアコンがほとんど効かないくらい暑かったリビング。

  • 土間と暮らす家

    収納も少なく、買い置きしたものも丸見えの状態でした。

  • 土間と暮らす家

    衣類収納のスペースも足りず、使わなくなったシャワールームもいつの間にかクローゼットとして利用。

リノベーション施工中 Process

  • 土間と暮らす家

    フルリノベーションの為、職人による手壊しで解体を丁寧に行いました。

  • 土間と暮らす家

    もとの図面通りではない柱や梁の配置も露になりました。

  • 土間と暮らす家

    断熱材も真っ黒になり、湿り気を帯びていました。

  • 土間と暮らす家

    想定していた梁が途中でないケースも散見されました。

  • 土間と暮らす家

    バルコニーも雨水が浸入し、ほとんどが使えない状態でした。

  • 土間と暮らす家

    バルコニーの張り出しも庇として利用する予定でした。

間取り Plan

リノベーション前

  • 土間と暮らす家

    キッチンが北側に配置され、年中暗い雰囲気の中で食事の準備をしてきたことがストレスに感じる。今となっては使用頻度の少ない和室が南側の一番良い場所に配置されていて、もったいなく感じていた。夏の西日が強烈に出窓から侵入し、とにかく暑かった。

  • 土間と暮らす家

    もともと親との同居を前提に設計された注文住宅。2階は子世帯(施主)夫婦がセカンドリビングを兼ねて、広い寝室を使っていたが、現状はただ広すぎるリビング。使わなくなったシャワールームは物置となっていた。2階にも出窓があり、こちらも西日に悩まされていた。

リノベーション後

  • 土間と暮らす家

    もともと和室のあったスペースは、広い土間空間とした。南からの日射を存分に取り込めるよう、大開口の掃き出し窓を設置。キッチンは家の中心に配置し、常に明るい日差しを取り込み可能な場所に配置。劣化も進んでいたバルコニーは撤去し、キッチン横のランドリースペースに洗濯物は干し、洗濯機スペースに隣接させることで動線を楽にしました。

  • 土間と暮らす家

    2階には家族全員の衣類やスーツケースなどもおけるような大きなファミリークローゼットを配置して、こちらも家事楽収納を意識しました。実家を継ぐ決意をした、ご長男のためにワークスペースも作り、在宅ワークにも最適です。

物件概要

所在地
千葉県柏市
敷地面積
164.1㎡(49.6坪)
延床面積
136.6㎡(41.3坪)
構造
木造在来2階建て
既存建築年
1992年(築32年)
改修竣工年月
2023年11月
省エネ基準地域区分
6地域
断熱性能
UA値:改修前1.51w/㎡・K ⇒ 改修後0.53w/㎡・K(改修前の2.8倍に向上)
耐震性能
上部構造評点:改修前0.35 ⇒ 改修後1.47

企業紹介

企業名
株式会社アールプラスDM
Webサイト
https://www.rplus-dm.com/
コメント

建築家とのリノベーション事業が当社の強みです。登録建築家が耐震性能、断熱性能の向上をベースに顧客に寄り添ったリノベーションプランを提案します。

グレードとは

性能向上リノベでは、断熱と耐震のそれぞれの現行基準を3段階に分類し、基準を策定。性能向上リノベーションがされた証として、必要なエビデンス情報を登録し、安心・快適な家であるお墨付きの証として「性能向上登録証」を発行しています。これからの時代に選ばれる、安心・快適な家を可視化します。

断熱

ランク UA値 断熱等級
0.46 6
0.60 5
0.87 4
耐熱の説明

耐震

ランク 上部構造評点 耐震等級
1.5以上 3
1.25~1.5
未満
2
1.0~1.25
未満
1
耐震の説明
  • 建物は、自立循環型モデル住宅(在来工法)を対象に、地域区分は、6・7地域(都心部を中心)に策定しています。
  • UA値(外皮平均熱貫流率)とは住宅の内部から床、外壁、屋根(天井)や開口部などを通過して外部へ逃げる熱量を外皮全体で平均した値。値が小さいほど熱が逃げにくく、省エネルギー性能が高いことを示します。
  • 上部構造とは壁や柱など家の構造物のこと。上部構造評点とは、震度6強の地震で建物が倒壊しないために必要な力を数値で表した必要耐力(Qr)に対する現状の耐力の割合を表します。
  • 既存木造住宅の上部構造評点1.0、1.25、1.5は、品確法においての耐震等級1、2、3レベルに相当します。