2022年 エントリー作品

特別賞

HOWS Renovation 「国立の家」

リノベーション済み物件

耐震+断熱

3,500万円

2022年05月

  • 断熱

    等級6

  • 耐震

    上部構造評点1.01

築30年の戸建て住宅をスケルトン・インフィルにて改修したプロジェクトである。予め現行法への適合と耐震・断熱改修の計画を立て、スケルトン状態で販売をし、暮らし方に合わせてインフィル計画を住まい手とともに考えた。建物の基本性能と遵法性を確保した上で顧客の自由設計ニーズを実現する、新たな中古住宅流通へのチャレンジである。
【改修のポイント】
1.違法性のある建物の適法化と、建築確認申請及び検査済証の再取得、長期優良住宅認定による流通価値の向上
2.断熱性能、耐震性能のレベルを現行基準まで引き上げることによる、住まい手の安心感と快適性の向上
3.遵法性と基本性能を計画したスケルトンで販売し、内装設計と仕様選定を施主と共に行う住まいづくりフロー
【プロセス・成果】
本件の施主は、戸建てマンションに関わらず、中古住宅を購入して自らの希望を反映したリノベーションをすることを前提に物件探しをしていた。しかし希望条件に合った物件が少ないことや不動産価格の高騰から物件探しに苦戦。さらに、既存状態からリノベーションの内装イメージをする難しさも抱えていた。そこで希望エリア内にある、建物調査とリノベーション計画が完了したリビタ所有の中古戸建てをスケルトン状態で案内。立案済みの改修計画に、自身の希望工事を織り込めることが確認できたため購入判断に至った。新築や改修済みの物件では物足りないという声もあるが、中古戸建てにおける自由設計では法適合をすることや既存内装の解体前に工事費を見立てることは難易度が高い。本件では、事業者が予め遵法性確保と基本性能向上の計画を立案し工事費全体を把握。そのうえで施主の追加設計の希望を叶えることで、戸建てリノベーションにおける課題を解決を試みた。

投票数

5 6

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リノベーション後 After

HOWS Renovation 「国立の家」

1階ホールにつながる寝室

HOWS Renovation 「国立の家」

2階リビングダイニング

HOWS Renovation 「国立の家」

床下スペースを活用した段差のあるリビングスペース

HOWS Renovation 「国立の家」

顧客の要望により造作した収納、2階用の手洗いスペース

HOWS Renovation 「国立の家」

地下居室

HOWS Renovation 「国立の家」

玄関から望む階段吹抜けスペース

HOWS Renovation 「国立の家」

外観

リノベーション前 Before

  • HOWS Renovation 「国立の家」

    天井高の取れたダイニングスペース

  • HOWS Renovation 「国立の家」

    2階奥の和室

  • HOWS Renovation 「国立の家」

    地下1階洋室

  • HOWS Renovation 「国立の家」

    外観

リノベーション施工中 Process

  • HOWS Renovation 「国立の家」

    スケルトン状態で顧客を案内し売買契約を締結。再販物件でありながら、予め立案した基本プランをベースに顧客と共に計画を仕上げた。

  • HOWS Renovation 「国立の家」

    屋根/施工中

  • HOWS Renovation 「国立の家」

    地下/施工中

  • HOWS Renovation 「国立の家」

    2階/施工中

  • HOWS Renovation 「国立の家」

    2階/施工中

間取り Plan

リノベーション前

  • HOWS Renovation 「国立の家」

    地下と1階の一部がRC造、その他を木造でつくられた混構造の築30年の建物。もともと注文住宅として建てられた家は、スキップフロアで構成され、2階には天井の高いハイサイドライトがある、“ハコ”としての骨格が良く、ポテンシャルの高い戸建てであった。しかし、窓は単板ガラスとアルミサッシであることなど、仕様は古く、耐震基準も現行法に準じていなかった。

リノベーション後

  • HOWS Renovation 「国立の家」

    住まい手は基本計画をもとに設計者と打ち合わせを重ね、暮らしに合わせてプランを仕立てた。木造の2階は壁がほとんど存在しないおおらかな空間。中でも、既存状態の床下空間が大きかった箇所の床を下げ、60㎝の段差があるリビング生まれた。またキッチンとパントリー、水回りと収納は、特に住まい手の要望を汲み取り、使い勝手を想像しながら設計をした部分である。

物件概要

所在地
東京都国立市
敷地面積
157.43㎡(47.62坪)
延床面積
165.87㎡(50.17坪)
構造
木・鉄筋コンクリート造、地下1階付2階建
既存建築年
1991年(築33年)
改修竣工年月
2022年05月
断熱性能
UA値:改修後0.45w/㎡・K
耐震性能
上部構造評点:改修前0.3 ⇒ 改修後1.01
施工
有限会社ケイユ―技建

企業紹介

企業名
株式会社リビタ
Webサイト
https://www.rebita.co.jp/

グレードとは

性能向上リノベでは、断熱と耐震のそれぞれの現行基準を3段階に分類し、基準を策定。性能向上リノベーションがされた証として、必要なエビデンス情報を登録し、安心・快適な家であるお墨付きの証として「性能向上登録証」を発行しています。これからの時代に選ばれる、安心・快適な家を可視化します。

断熱

ランク UA値 断熱等級
0.46 6
0.60 5
0.87 4
耐熱の説明

耐震

ランク 上部構造評点 耐震等級
1.5以上 3
1.25~1.5
未満
2
1.0~1.25
未満
1
耐震の説明
  • 建物は、自立循環型モデル住宅(在来工法)を対象に、地域区分は、6・7地域(都心部を中心)に策定しています。
  • UA値(外皮平均熱貫流率)とは住宅の内部から床、外壁、屋根(天井)や開口部などを通過して外部へ逃げる熱量を外皮全体で平均した値。値が小さいほど熱が逃げにくく、省エネルギー性能が高いことを示します。
  • 上部構造とは壁や柱など家の構造物のこと。上部構造評点とは、震度6強の地震で建物が倒壊しないために必要な力を数値で表した必要耐力(Qr)に対する現状の耐力の割合を表します。
  • 既存木造住宅の上部構造評点1.0、1.25、1.5は、品確法においての耐震等級1、2、3レベルに相当します。