2022年 エントリー作品

特別賞

万富の家

持ち家リノベーション・リフォーム

耐震+断熱

2,800〜3,030万円

2021年10月

  • 断熱

    等級6

  • 耐震

    上部構造評点1.71

空き家になっていた茅葺屋根の古民家をフルリノベーション!
当初はお施主様夫婦2人で住む計画で進めていたが、設計途中で息子さん、娘さん夫婦も移住することに、、、
主屋はお孫さんがいることも考え、トーンを明るめに開放的な提案にした。
併せて離れのリフォームを行い2世帯が集まる住まいとなった。
(気密測定実施 C値1.36)
(断熱、耐震改修は主屋のみ)

投票数

789 790

投票受付終了

リノベーション後 After

万富の家

浮造りの焼き板外壁が映える外観、庭の松や人工芝との相性も良い。
右側のガレージは昔の納屋の屋根と外壁のみやり替えている。

万富の家

施主家族がじゃんけんして選んだ玄関照明(娘さんの案に)、奥にみえるのはペレットストーブの煙突。

万富の家

玄関には離れにあった欄間を再利用し間接照明に、造作下駄箱と造作建具はシナ合板で揃え統一感を出している。
正面の飾り棚は端に寄って見えるため、下がり壁をRに加工し違和感をなくしている。

万富の家

玄関との間は小壁とし間接照明を通すことで解放感を出しているまた、勾配天井には100年以上この家を支えてきた梁がある。
リビングの脇にはペレットストーブを配置し家族が集まる場所となっている。

万富の家

施主支給の手洗いボウル、明るいタイル調でオシャレな仕上がりに。

万富の家

お引渡しから1年後、ダイニングの横に設けた”たまり”である小上がり畳コーナーはお孫さんの勉強スペースになっていた(^^)
下は収納になっている。

リノベーション前 Before

  • 万富の家

    茅葺屋根が特徴的な外観。

  • 万富の家

    北面の外観、蔵と水回りがついており凸凹している。

  • 万富の家

    床が抜けている所、鴨居が下がっている所などがある。

  • 万富の家

    暗く光が届かない台所。

  • 万富の家

    構造材などは劣化なく屋根の軸組はそのまま使うことに。

リノベーション施工中 Process

  • 万富の家

    スケルトンにした状態、傷んでいる柱脚部分は入れ替えを行う。

  • 万富の家

    上部が茅葺屋根のため断熱用の下地を作っている。断熱層の上には通気層を確保している。

  • 万富の家

    壁・天井は現場発泡ウレタンとし、気密も発泡ウレタンで確保している。

  • 万富の家

    床断熱とし、床面の気密は合板で確保。

  • 万富の家

    気密テープ、現場発泡ウレタンで防げない部分はコーキング処理。

  • 万富の家

    外周部は構造用合板(ノボパン)で固め通気層は18㎜確保、通気を確実に確保するため、18㎜の縦胴縁の上に横胴縁を打ち外壁を施工している。

間取り Plan

リノベーション前

  • 万富の家

    昔ながらの田の字型のプラン
    北面には蔵がくっついており、そこに水回りが増築されている。

リノベーション後

  • 万富の家

    北面の蔵、増築されていた部分を解体し平面状の形を整えた。
    南にLDKを配置、LDKを中心に全ての部屋にアクセスできる間取りとし廊下をなくすことで生活スペースを広くとっている。
    また西にある離れとの繋がりを考え水回りは西にまとめている。

物件概要

所在地
岡山県岡山市東区瀬戸町
敷地面積
369.69㎡(112坪)
延床面積
126.56㎡(38坪)
構造
木造在来平屋建
既存建築年
1909年(築115年)
改修竣工年月
2021年10月
断熱性能
UA値:改修前10w/㎡・K ⇒ 改修後0.45w/㎡・K(改修前の22倍に向上)
耐震性能
上部構造評点:改修前0.7 ⇒ 改修後1.71

企業紹介

企業名
(有)平尾建築
Webサイト
http://www.hirao-k.co.jp/
コメント

地域に根付いて仕事をすこと、責任をもち誠実に一人ひとりにベストな住まいを提案すること。
豊な生活を送ってもらい、ずっと頼っていただける工務店でありたい。

グレードとは

性能向上リノベでは、断熱と耐震のそれぞれの現行基準を3段階に分類し、基準を策定。性能向上リノベーションがされた証として、必要なエビデンス情報を登録し、安心・快適な家であるお墨付きの証として「性能向上登録証」を発行しています。これからの時代に選ばれる、安心・快適な家を可視化します。

断熱

ランク UA値 断熱等級
0.46 6
0.60 5
0.87 4
耐熱の説明

耐震

ランク 上部構造評点 耐震等級
1.5以上 3
1.25~1.5
未満
2
1.0~1.25
未満
1
耐震の説明
  • 建物は、自立循環型モデル住宅(在来工法)を対象に、地域区分は、6・7地域(都心部を中心)に策定しています。
  • UA値(外皮平均熱貫流率)とは住宅の内部から床、外壁、屋根(天井)や開口部などを通過して外部へ逃げる熱量を外皮全体で平均した値。値が小さいほど熱が逃げにくく、省エネルギー性能が高いことを示します。
  • 上部構造とは壁や柱など家の構造物のこと。上部構造評点とは、震度6強の地震で建物が倒壊しないために必要な力を数値で表した必要耐力(Qr)に対する現状の耐力の割合を表します。
  • 既存木造住宅の上部構造評点1.0、1.25、1.5は、品確法においての耐震等級1、2、3レベルに相当します。