70坪超の2世帯住宅を壁掛けエアコン2台で住まう「全館空調」に挑戦

持ち家リノベーション・リフォーム

耐震+断熱

6,000万円

2023年12月

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リノベーション後 After

70坪超の2世帯住宅を壁掛けエアコン2台で住まう「全館空調」に挑戦

梁の状態が良かったため再利用。構造的役割と同時に空間のデザイン要素として活用

70坪超の2世帯住宅を壁掛けエアコン2台で住まう「全館空調」に挑戦

ブラックでLDK全体のトーンを引き締めつつ、洗練された居心地の良いキッチン

70坪超の2世帯住宅を壁掛けエアコン2台で住まう「全館空調」に挑戦

子世帯LDKとラウンジは引戸で仕切られ、空間共有もプライバシー確保も可能な設計

70坪超の2世帯住宅を壁掛けエアコン2台で住まう「全館空調」に挑戦

家族で気軽に集える、子・親世帯が共用できるラウンジスペース

70坪超の2世帯住宅を壁掛けエアコン2台で住まう「全館空調」に挑戦

既存の軒天井を活かし外観・外構計画と調和するデザインへ

70坪超の2世帯住宅を壁掛けエアコン2台で住まう「全館空調」に挑戦

室内温度がリフォーム前に比べて約12℃上昇、部屋間温度差も平均3℃以内に改善

リノベーション前 Before

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    増築を重ねた建物に耐震への不安が募る

  • 70坪超の2世帯住宅を壁掛けエアコン2台で住まう「全館空調」に挑戦

    細かく区切られた和室が連なるため、使い勝手が悪い間取り

  • 70坪超の2世帯住宅を壁掛けエアコン2台で住まう「全館空調」に挑戦

    断熱性能の低い開口部が多いため、信州の厳しい気温差の影響を強く受けてしまう住環境

  • 70坪超の2世帯住宅を壁掛けエアコン2台で住まう「全館空調」に挑戦

    既存の梁の一部を再利用する計画を提案。これまでの家の面影をリユース・リデザインできるのもリフォームだからこそ

  • 70坪超の2世帯住宅を壁掛けエアコン2台で住まう「全館空調」に挑戦

    母屋と離れた位置に外付けされたお風呂と脱衣室。冬は厳しい寒さの中で入浴しており、ヒートショックなどのリスクも高い

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    過去の施工において、床下内の施工不備や不安定な状況がいくつか確認された

リノベーション施工中 Process

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    各部屋へエアコンの空気を届けるための配管ダクト。既存構造に配慮した効率的な配管設計をしました

  • 70坪超の2世帯住宅を壁掛けエアコン2台で住まう「全館空調」に挑戦

    床下、壁、屋根には吹付硬化ウレタンフォームA種3/y105~230を施工

  • 70坪超の2世帯住宅を壁掛けエアコン2台で住まう「全館空調」に挑戦

    耐震対策のため、既存構造を筋交いで補強。床下や壁面にも新たな補強材を追加

  • 70坪超の2世帯住宅を壁掛けエアコン2台で住まう「全館空調」に挑戦

    耐震補強として、基礎を新たに追加、既存基礎との接続部もアンカーと炭素繊維にて補強

  • 70坪超の2世帯住宅を壁掛けエアコン2台で住まう「全館空調」に挑戦

    既存基礎のクラックにエポキシ樹脂を注入し、基礎外周に炭素繊維を貼り付けて補強

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    基礎炭素繊維補強イメージ図

技術的なポイント Point

通常であれば5~6台のエアコンが必要な規模の約70坪の木造住宅。
既存構造に配慮した効率的な配管設計と高性能な断熱・気密工事により、2世帯に1台ずつ設けた家庭用エアコンで、それぞれの生活エリアを快適な室温で過ごせる住まいを実現

間取り Plan

リノベーション前

  • 70坪超の2世帯住宅を壁掛けエアコン2台で住まう「全館空調」に挑戦

    ー 細かく仕切られた和室が連なる昔ながらの間取り。LDKのスペースも限られており、家族団らんの場所が十分に確保できない状況。また、親族や友人を招いての集まりも頻繁にあるが、大人数を収容できるような広々とした空間がないため、快適なおもてなしが難しい環境

    ー 母屋と離れた場所にお風呂と脱衣所があり、一回外に出ないとお風呂に入れない不便さだけでなく、冬は入浴が非常に寒く、ヒートショックなどの不安もあった

    ー 二階居住スペースは、過去に柱や壁の少ない不安定な部分に増築されたもの。耐震性に不安が募る

リノベーション後

  • 70坪超の2世帯住宅を壁掛けエアコン2台で住まう「全館空調」に挑戦

    ー L字型の建物をラウンジをはさんで親世帯・子世帯エリアにゾーニング。玄関、キッチン、水回りなど完全分離していながらも、中央に位置するラウンジでは、世帯を気にせず気軽に集うことができる平屋ならではの二世帯設計

    ー 二階居住スペースを減築。建物の中でも安定性の高い場所へ、ロフトと納戸を設計し、安心して暮らせる建物へ

物件概要

所在地
長野県飯田市
敷地面積
625.68㎡(189.26坪)
延床面積
256.3㎡(77.53坪)
構造
木造在来
既存建築年
1974年(築51年)
改修竣工年月
2023年12月
省エネ基準地域区分
5地域
断熱性能
UA値 改修前2.00w/㎡・K⇒改修後0.39w/㎡・K(改修前の5.1倍に向上)
耐震性能
上部構造評点 改修前0.23 ⇒ 改修後1.05

企業紹介

企業名
株式会社サンプロ

グレードとは

性能向上リノベでは、断熱と耐震のそれぞれの現行基準を3段階に分類し、基準を策定。性能向上リノベーションがされた証として、必要なエビデンス情報を登録し、安心・快適な家であるお墨付きの証として「性能向上登録証」を発行しています。これからの時代に選ばれる、安心・快適な家を可視化します。

断熱

ランク UA値 断熱等級
0.46 6
0.60 5
0.87 4
耐熱の説明

耐震

ランク 上部構造評点 耐震等級
1.5以上 3
1.25~1.5
未満
2
1.0~1.25
未満
1
耐震の説明
  • 建物は、自立循環型モデル住宅(在来工法)を対象に、地域区分は、6・7地域(都心部を中心)に策定しています。
  • UA値(外皮平均熱貫流率)とは住宅の内部から床、外壁、屋根(天井)や開口部などを通過して外部へ逃げる熱量を外皮全体で平均した値。値が小さいほど熱が逃げにくく、省エネルギー性能が高いことを示します。
  • 上部構造とは壁や柱など家の構造物のこと。上部構造評点とは、震度6強の地震で建物が倒壊しないために必要な力を数値で表した必要耐力(Qr)に対する現状の耐力の割合を表します。
  • 既存木造住宅の上部構造評点1.0、1.25、1.5は、品確法においての耐震等級1、2、3レベルに相当します。